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最近のなろうアニメを見て

皆さん。なろうアニメは好きでしょうか。

私は好きです。おおよそのパターンで大体お金がなく、面白いことになっているパターンが多いように感じるが、それを差し引いても結構好きだ。

ではどういうところが好きかというと、そもそもファンタジー物が好きなんだと思う。個人的には「現代の知識を用いて無双している」とか「主人公がとんでもない能力を持っていること」とかは、割とどうでもよく、例えばメイドインアビスとか、ゴブリンスレイヤーみたいなものも好きなのだ。

なろう系アニメと言っても、存外ハードシングスが多いものも結構あって、別に主人公の体験をリアルにしてみたいと感じないことも多い。そして、なんだかんだ言って、面白い物語でありつつ、作者が伝えたいものがそこにはあることが多いと思う。

特に、最近大きな話題には上がらないような作品は、おおよそ「前世の自分の存在や知識」がそこまで重要ではないものが多いと感じている。おそらく表現者は自分の書きたいものを、多くの人に興味を持ってもらうために、導入として異世界転生にしているのだ。 これ、異世界転生である必要ねえなって思うものもまぁまぁある。

逆に、俗っぽい「走り」である、無双系のものの人気はなぜついたのかというと、結局死後の世界や来世に対する期待を持たないと、現世での生活がつらいという現状があるからな気がする。まんまユダヤ教の始まりに合致する。つまり、かつて生活がつらくても、日々頑張って生きていくために信仰を捧げるような人々がやっていたことと、異世界転生ものを見て主人公に感情移入するのは、根本的にはかなり近い性質の感情な気がするのだ。

そう思うと、「色々な物理法則を無視できる」とか「導入が簡単」とか、そういった表現者に対する批判は的外れであろう。ただただ「現代の日本人の深層心理に合った、ビジネスの勝ちパターンを踏襲しているだけ」という構造があるだけだ。

これからも、世の中が良くならなければ、同様の創作物は増え続けるだろう。この社会が「そんな異世界なんてクソじゃん。現代日本のほうが良いに決まっている」と、多くの人間に思わせなければならない。